チリ政府は、2026年6月13日、小規模発電・蓄電設備(MGPE)に関する規則「DS88」の改正を施行したと発表しました。
今回の改正は、出力9MW以下の分散型発電設備(PMGD)および小規模蓄電池設備を対象とする制度の見直しです。チリでは太陽光発電を中心にPMGD市場が拡大しており、再生可能エネルギーの普及や蓄電池導入の進展を踏まえ、接続手続きや価格安定化制度、運用ルールの更新が行われました。

蓄電池を正式に制度対象へ追加
改正DS88では、小規模蓄電池システムを制度上の対象として明確に位置付けました。
規則の適用対象は、全国電力系統へ接続される出力9,000kW以下の小規模発電設備および蓄電設備となります。これにより、太陽光発電と蓄電池を組み合わせたハイブリッド案件や独立型蓄電池案件について、接続、運用、電力価値評価に関するルールが整備されることになります。
チリ政府は、2022年に成立した蓄電池・電動化促進法との制度整合を図るための改正と位置付けています。 (エネルギー省)
価格安定化制度と出力制御ルールを見直し
改正では、PMGD向け価格安定化制度の運用方法も変更されました。政府は実際の系統運用をより適切に反映する仕組みへ見直し、競争促進を図るとしています。 (エネルギー省)
また、系統運用者であるCoordinador Eléctrico Nacionalによる出力抑制や運用指令に関するルールも整備されました。送電混雑への対応やリアルタイム運用の強化が進められる見通しです。
近年のチリでは太陽光発電設備の急増に伴い、昼間の出力抑制や系統混雑が課題となっており、蓄電池を活用した柔軟な運用の重要性が高まっています。
分散型再エネ市場の高度化を後押し
チリのPMGD制度は、9MW以下の太陽光発電事業を中心に再エネ投資を支えてきました。今回の制度改正により、発電設備だけでなく蓄電池を含めた分散型エネルギー資源の活用が進む可能性があります。
今後は価格安定化制度の新ルールや蓄電池の収益性評価が、PMGD市場における投資判断やプロジェクトファイナンスに大きな影響を与えることになりそうです。