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11021309 【海系統用蓄電池事業】ENGIE Chile、風力併設型BESS「Kallpa」の通電開始 チリで再エネ+蓄電池統合が加速

数値

ENGIE Chileは、2026年5月15日、チリ北部アントファガスタ州タルタル地区に建設している蓄電池システム「BESS Kallpa」の通電開始を発表しました。同設備は、344MWのKallpa風力発電所に隣接して設置される57MW/285MWhの大型BESS(Battery Energy Storage System)で、ENGIE Chileとして初の風力発電併設型蓄電池案件となります。

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BESS Kallpaは約5時間放電仕様で、夜間供給や再エネ出力変動調整、系統混雑緩和への活用が想定されています。近年のチリでは、風力・太陽光の急拡大によって再エネ出力抑制が増加しており、蓄電池が余剰電力吸収インフラとして急速に導入され始めています。

チリで急拡大する大型蓄電池市場

複数メディアが伝えるところによれば、チリでは2026年時点で数GWh規模のBESS案件が建設・計画段階に入っているとされます。特に北部アタカマ地域では、昼間に大量の太陽光発電が集中する一方、需要地との時間的不一致から出力抑制が課題化していました。

ENGIE Chile自身も蓄電池投資を急拡大しており、638MWh級の「BESS Coya」、418MWhの「BESS Tamaya」、660MWh級の「BESS Tocopilla」、802MWh級の「BESS Lile」など大型案件を連続展開しています。

風力起点というより、むしろ系統安定化や余剰再エネ吸収を目的に、蓄電池自体が新たなインフラとして独立拡大している点が近年の特徴です。卸市場価格差、周波数調整、ピーク供給など複数収益を組み合わせる運用モデルも広がっています。

「太陽光+蓄電池国家」へ向かうチリ

チリは、世界有数の日射量を持つアタカマ砂漠を抱え、広大な荒地と大規模再エネ適地に恵まれています。加えて、鉱山業や都市部など大規模電力需要地も存在するため、太陽光発電導入が急拡大してきました。

公開情報によれば、チリでは既に電源構成の中で太陽光と風力が急速に比率を高めており、日中には再エネ比率が極めて高い時間帯も増えています。近年は風力発電も大幅に拡大し、そこへ蓄電池が加わることで、再エネ大量導入型グリッドへの移行が進みつつあります。

特に北部では、太陽光、風力、蓄電池、送電網を一体化した“再エネ100%統合型グリッド”に近い運用も視野に入り始めています。南米の中でも、チリは再エネと蓄電池の大規模統合が最も進む市場の一つになりそうです。

出典:ENGIE Chile

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