KDDI株式会社と電源開発株式会社(Jパワー)は、2026年4月21日、陸上風力発電を活用した3件目のバーチャルPPA締結を発表しました。 Jパワーグループで風力発電事業を担う株式会社ジェイウインドが、秋田県由利本荘市に新たな風力発電所「岩城二古風力発電所」を建設する計画を明らかにしています。

今回締結された契約は、再生可能エネルギー由来の環境価値のみを需要家が調達する「バーチャルPPA(Virtual Power Purchase Agreement)」方式です。発電設備の実電力ではなく、非化石証書などの環境価値を長期契約で受け渡す仕組みで、企業のScope2排出量削減手段として導入が拡大しています。

秋田県由利本荘市に8,400kWの新規風力発電所
新設される「岩城二古風力発電所」は設備出力8,400kWの陸上風力発電所で、営業運転開始後20年間にわたり、追加性のある環境価値がKDDIへ提供される予定です。追加性とは、再エネ設備の新規導入によって新たな脱炭素電源を市場に増やす考え方を指し、近年のコーポレートPPAでは重視される要素となっています。
KDDIとJパワーグループは、2024年12月の「新南大隅ウインドファーム」、2025年3月の「上ノ国第三風力発電所」に続いて、今回が3件目の陸上風力バーチャルPPAとなります。3案件を通じて、全国のKDDI基地局におけるCO2排出量の約16%相当の環境価値を調達可能になるとしています。
通信インフラ向け再エネ調達が拡大
通信基地局は24時間稼働する社会インフラであり、全国規模で大量の電力を消費しています。近年は、通信事業者による再エネ電力調達や非化石証書活用が進んでおり、特に長期契約型のPPAは電源投資の予見性向上にもつながるとみられています。
また、陸上風力を活用した追加性付きバーチャルPPAは、単年度の証書購入と比較して、中長期的な再エネ開発促進へ結びつきやすい点も特徴です。企業による脱炭素電力需要が高まる中、通信・データセンター分野での導入拡大も見込まれそうです。