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30000059 【海外再エネ系統比率】中国の2025年発電量、約10兆kWhに。再エネ構成比も高まる。日米と比べると? (1)

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中国、2035年までに非化石エネルギー倍増方針を具体化 次期五カ年計画で大規模電化加速へ

中国政府は、2026年4月、2035年までに非化石燃料由来エネルギー供給を2025年比で倍増させる方針を具体化し、新たなエネルギーシステム構築を加速する考えを発表しました。中国国家発展改革委員会(NDRC)副主任による記者会見で示されたもので、第15次五カ年計画(2026〜2030年)の中核政策の一つとして位置付けられています。

中国は2026年3月に承認した第15次五カ年計画で、再生可能エネルギーや非化石電源の大幅拡大を打ち出していましたが、今回、2035年までの具体的な方向性が政府レベルで示されました。

再エネ・原子力・送電網を同時拡大

中国政府は、風力・太陽光発電に加え、水力、原子力、蓄電池、超高圧送電網(UHV)などを含めた総合的なエネルギー転換を進める方針です。特に電化需要増加への対応として、AIデータセンター、EV、産業電化向けの大規模電源開発が重要視されています。

近年、中国は世界最大規模の太陽光・風力導入を進めており、2025年時点で既に再エネ設備容量は急拡大しています。一方で、地域間送電制約や出力抑制も課題となっており、西部大型再エネ基地と東部需要地を結ぶ送電インフラ整備も加速しています。

また、中国政府は「新型電力システム(New Type of Energy System)」構築を掲げ、柔軟性電源や系統安定化技術の導入も進めるとしています。

石炭維持と脱炭素を並行

一方、中国は再エネ拡大を進めながらも、石炭火力の供給安定機能を維持する方針も継続しています。特に電力需要急増や異常気象リスクを背景に、供給力確保を優先する姿勢も鮮明です。

近年の中国では、再エネ大量導入による昼間電力余剰や価格低下も顕在化しており、蓄電池や需給制御市場の整備も急速に進んでいます。特にリン酸鉄リチウム(LFP)電池を中心とした中国蓄電池産業は、世界市場で存在感を強めています。

さらに、再エネ導入量だけでなく、「いつ・どこで発電された電力を利用するか」という電力の時間価値・地域価値への関心も世界的に高まりつつあります。中国でも今後、系統柔軟性や低炭素電力証明制度の高度化が進む可能性があります。

世界最大の電力転換政策へ

中国のエネルギー政策は、単なる環境政策ではなく、産業競争力、安全保障、AI・半導体・EV産業育成と一体化した国家戦略として進められています。今回の2035年倍増方針は、世界最大規模の電力インフラ転換計画の一つになる可能性があります。

特に、再エネ・蓄電池・送電網・電動化を同時並行で進める中国型モデルは、今後の世界エネルギー市場にも大きな影響を与える可能性があります。

出典:China to step up efforts on a new type of energy system in 2026-2030

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