NTTアノードエナジー、JERA Cross、およびNTTドコモの3社は、2026年2月12日に、ドコモの通信ビル3拠点(青森・秋田・仙台)を対象とした「24/7カーボンフリー電力」供給に向けたアワリーマッチングの実証実験を完了したことを発表しました。2024年12月から2025年9月にかけて実施された本実証は、バイオマス発電を用いた時間単位のマッチングとして国内初の事例となります。

非FIT太陽光とバイオマスを組み合わせた供給スキーム
本実証の最大の特徴は、発電特性の異なる複数の再エネ電源を組み合わせ、需要に対して1時間単位(Hourly Matching)で最適化を図る点にあります。供給元には、新設設備による「追加性」を備えた非FIT太陽光発電に加え、天候に左右されず安定した出力を維持できるバイオマス発電が採用されました。
NTTアノードエナジーが電力供給を担い、JERA Crossが持つ高度なトラッキング技術を活用することで、ドコモ通信ビルの電力消費量と各発電所の発電電力量をリアルタイムで照合。これにより、変動性再エネ(VRE)の欠点をベースロード電源であるバイオマスで補完し、24時間365日の需給一致を客観的に証明する手法を確立しました。
GHGプロトコル改定を見据えたレポーティングの確立
今回の実証は、温室効果ガス(GHG)排出算定の国際基準であるGHGプロトコルの改定議論を見据えた戦略的な取り組みです。将来的に「24/7カーボンフリー電力」に関する新たな基準が策定されることを想定し、情報収集からレポーティングまでのプロセスを検証しています。
実証を通じて、1時間単位での供給実績を可視化することで、従来の年間総量での相殺では見えなかった時間帯ごとの炭素強度の変化を特定。持続可能なエネルギー利用の証明に向けた技術的・制度的な課題を抽出しており、今後、蓄電池やデマンドレスポンス(DR)を含めたさらなる需給調整モデルの充実化へ繋げていくとしています。