国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2026年4月14日、洋上風力発電の導入支援を目的とした「洋上風況マップ(NeoWins)」の改定に向けた研究開発テーマを採択したことを発表しました。風車の大型化や法整備が進む中、最新の気象・海象データを反映した、より信頼性の高い風況情報の提供を目指します。

NeoWinsは、風力発電事業者が事業計画を立案する際の基礎資料として活用される重要なインフラです。今回の改定では、近年の業界ニーズに対応するため、風況シミュレーションモデルの刷新や、マップ閲覧システムの高度化を共同で進めるとしています。
沖合30km・上空300m以上の風況データを新たに整備
今回の研究開発における大きなトピックは、観測・予測範囲の拡大です。従来よりもさらに沖合となる「岸から30km以遠」や、風車の大型化に伴い重要度が増している「海面から300m以上」の高高度領域を含む風況データを整備します。
最新の解析技術を用いることで、これまでデータの空白地帯であったエリアの風速、風向、乱れ等の情報を精緻化します。これにより、事業者はより広範囲かつ正確なエネルギー賦存量の把握が可能となり、洋上風力発電の適地選定や発電量予測の精度向上が期待されています。
自然・社会環境情報の統合による計画策定の効率化
マップの改定は、単なる風速データのみにとどまりません。最新の自然環境(海域利用状況や生態系等)および社会環境(航路、漁業権、送電網等)に関する構成要素もあわせて整備されます。
これらの多角的な情報を集約し、直感的に操作できるシステムとして構築することで、風力発電事業者は事業の実現可能性を多角的に検証できるようになります。NEDOは、この信頼性の高い共通基盤を提供することで、洋上風力発電の導入加速とカーボンニュートラルの実現に貢献する考えです。