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31012003 【火力タービン】三菱重工、2025年度決算でGTCC好調を示す AIデータセンター需要で大型ガスタービン市場が拡大

数値

三菱重工業は、2026年5月12日、2025年度決算を発表しました。

https://www.mhi.com/jp/finance/library/result

決算説明資料では、エナジー部門が受注高3兆9,367億円、売上収益2兆626億円、事業利益2,672億円となり、前年度から大きく伸長しました。2026年度もエナジー部門は売上収益2兆2,000億円、事業利益3,400億円を見込んでおり、GTCC(ガスタービン・コンバインドサイクル)と原子力を中心に増収増益を計画しています。

GTCCは、天然ガスを燃焼してガスタービンを回し、その排熱で蒸気タービンも駆動する高効率火力発電方式です。世界的な電力需要増加に加え、生成AIの普及によるデータセンター向け電力需要の拡大を背景に、北米や中東を中心に大型ガスタービン市場は高水準で推移しています。

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同社が2025年10月に公表したGTCC事業説明資料では、2024年の世界ガスタービン市場が57.4GWと2018年以来の高水準に達し、2025年上半期だけで41.7GWが確定したと説明されています。地域別では北米と中東が需要を牽引しており、同社の受注環境の強さを示す内容となっています。

https://www.mhi.com/jp/finance/library/business/pdf/2025_gtcc.pdf

三菱重工の競争力の中心は、JAC(J-series Air-Cooled)形ガスタービンなどの高効率機と、高温部品・長期保守を含むアフターサービスです。大型ガスタービンは燃焼温度が高いほど効率が向上しますが、タービン翼や燃焼器には高度な耐熱材料、冷却構造、精密加工技術が求められます。同社はこの分野で、GE Vernova、Siemens Energyと並ぶ世界大手の一角を占めています。

GTCC事業では、新設設備の販売だけでなく、運転開始後の高温部品交換や長期保守契約も重要な収益源です。大型ガスタービンは数十年単位で稼働するため、納入後も継続的なサービス需要が発生します。これがエナジー部門の収益安定化に寄与しています。

また、三菱重工はGTCCを将来の脱炭素電源として進化させる方針です。水素混焼・水素専焼技術の開発に加え、CO2回収・有効利用・貯留(CCUS)との統合も進めています。再エネ拡大、AIデータセンター向け安定電源、脱炭素化対応が同時に求められる中、GTCCは単なるLNG火力ではなく、次世代電力インフラの中核技術として再評価されています。

出典:

三菱重工業 2025年度決算

https://www.mhi.com/jp/finance/library/result

三菱重工業 GTCC事業説明資料

https://www.mhi.com/jp/finance/library/business/pdf/2025_gtcc.pdf

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31012003 【火力タービン】三菱重工、2025年度決算でGTCC好調を示す AIデータセンター需要で大型ガスタービン市場が拡大