株式会社e-Mobility Powerは、2026年度からの急速充電サービスにおける料金改定を発表しました。今回の改定では、従来の分単位による時間課金制に加え、充電した電力量に応じて支払う「kWh課金」が本格導入されます。電力価格の変動やインフラ維持コストの増大を受け、より公平かつ持続可能な料金体系への移行を図るとしています。

新料金体系では、設置場所によって価格が異なり、高速道路でのkWh課金は143円/kWh、一般道路では110円/kWhに設定されました。また、時間課金についても出力別で細分化され、100kW超の超急速充電器を高速道路で利用する場合、1分あたり121円となります。
ガソリン車とのコスト比較:1リットル300円超の計算も
今回の改定料金に基づき、EVの電費を7km/kWhと仮定してガソリン価格相当に換算すると、走行コストの劇的な変化が浮き彫りになります。高速道路(143円/kWh)で充電した場合、ガソリン車(燃費15km/Lと想定)の燃料代に換算すると、1リットルあたり約306円という単純計算になります。
一般道路(110円/kWh)での充電においても、1リットルあたり約235円相当となり、現在のガソリン小売価格(全国平均175円前後)を大きく上回る計算です。外出先での急速充電をメインとする利用者の場合、エネルギーコスト面でのEVの優位性は一時的に失われる局面となります。
テスラ「スーパーチャージャー」との逆転現象
この料金改定により、テスラの独自充電網である「スーパーチャージャー」との価格差が完全に逆転する可能性が出てきました。テスラの料金は場所や時間帯で変動しますが、概ね1kWhあたり40円から100円程度で推移しています。
これまでテスラの料金は公共充電器より「高い」とされてきましたが、今回の改定により、e-Mobility Powerの高速道路料金(143円/kWh)の方が大幅に高額となります。公共インフラであるe-Mobility Power網がテスラ水準を大きく超えることで、EVユーザーの充電動線や選択基準に大きな変容を迫るものと予測されます。