GO株式会社は、2026年3月31日、複数拠点に点在する電気自動車(EV)の充電器を活用した「電力アグリゲーション事業」を開始し、同年4月より需給調整市場へ参入することを発表しました。
この取り組みは、タクシーアプリなどのモビリティ領域で培ったAI技術を電力分野に応用したもので、点在するリソースを束ねて調整力を供出する仕組みとしては国内初となります。同社はリソースアグリゲーターとして、MCリテールエナジー株式会社を通じて市場へ電力を供給し、脱炭素社会と電力の安定供給の両立を目指すとしています。
230基超のEV充電器を「仮想発電所」として群制御
事業開始時点では、同社が設置している230基以上のEV充電器が対象となります。再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力網の周波数維持や需給バランスの調整が課題となる中、複数の拠点にあるEV車両への充電量を一括してコントロールすることで、あたかも一つの発電所(VPP:仮想発電所)のように機能させます。
具体的には、電力供給の安定性が損なわれる恐れがあるタイミングで、接続されたEVの充電量を最適化し、創出された「調整力」を送配電事業者に提供します。これにより、系統電力にかかる負荷を軽減し、効率的なエネルギーマネジメントを実現するとしています。
モビリティ分野のAI予測技術を電力需給に転用
本事業の核となるのは、同社が長年蓄積してきたAI技術です。タクシー車両の動態管理や需要予測で培った高度なアルゴリズムを活用し、車両の稼働状況や充電ニーズをリアルタイムで解析しながら、電力供給側の要請に応じた精密な制御を行います。
モビリティとエネルギーという異なる領域をテクノロジーで結びつけることで、EVを単なる移動手段としてだけでなく、社会インフラとしての「蓄電池」へと進化させます。同社は今後、対象となる充電器の台数を全国規模で順次拡大し、より大規模な電力需給の安定化に貢献していく方針としています。
出典:https://goinc.jp/news/pr/2026/03/31/8o8dz9ivdlitnkzxcb6qz/