アマゾン(Amazon)は、2025年12月12日、クラウドコンピューティングやAIを支えるデータセンターが消費する電力や水資源の実態、および地域社会にもたらす経済的価値についての分析を発表しました。
同社のプレスリリースを要約します。
現代の生活インフラとして不可欠なデータセンターですが、その資源消費についてはしばしば懸念の対象となります。同社は、2021年以降、サーバー容量(IT負荷)あたりの水使用量を40%削減することに成功しており、AIの需要が急増する中でも効率化を推し進めているとしています。
水資源利用における効率性と他産業との比較
データセンターの冷却に用いられる水資源について、本レポートでは他の主要な消費産業と比較を行っています。例えば、衣料品や牛肉の生産プロセスと比較した場合、データセンターが消費する水量は大幅に少ない水準にとどまります。
同社は、冷却効率の最適化を図る技術を導入することで、水の使用を最小化する設計を標準化しています。これにより、限られた天然資源を過度に圧迫することなく、グローバルなデジタルインフラを維持できる体制を構築しているとしています。
地域社会における電気料金の安定性と雇用創出
データセンターの大規模な電力需要が一般家庭の電気料金を押し上げるという見方に対し、レポートでは異なる分析結果を提示しています。データセンターのような安定した大口需要家の存在は、送電網などのエネルギーインフラへの投資を支える収益源となり、地域の電気料金の安定化に寄与する側面があります。
さらに、経済的な影響として、データセンターの建設と運用を通じて数千人規模の雇用が創出されている点も強調されています。これらの施設は、高技能な技術職から維持管理に至るまで多岐にわたる職を提供し、立地地域の経済基盤を強化する重要な役割を担っています。
再生可能エネルギーの導入と将来への展望
アマゾンは、自社事業で使用する電力を2030年までに100%再生可能エネルギーに置き換える目標を前倒しで進めています。すでに世界各地で風力や太陽光発電のプロジェクトを支援しており、データセンターの稼働がクリーンエネルギーへの移行を加速させるエンジンとなっています。
AIの普及に伴い計算需要は今後も増加が見込まれますが、同社は省電力性能に優れたプロセッサの開発や冷却システムの高度化を継続する方針です。技術革新を通じて、デジタル社会の利便性と環境負荷の低減を両立させることが、持続可能なインフラ運営の鍵であると位置づけています。
出典:https://www.aboutamazon.com/news/sustainability/amazon-data-centers-electricity-bills-water-use