ホワイトハウスは2026年4月14日、イランによる攻撃的行為への対抗措置としてホルムズ海峡における米海軍の海上封鎖を指示するとともに、米国の圧倒的なエネルギー生産能力を背景とした国際的なエネルギー供給の安定化策を発表しました。以下はプレスリリースの要約です。
今回の決定は、中東情勢の緊迫化に伴う原油供給の途絶に対し、世界最大のエネルギー生産国である米国の資源を積極的に活用することで、同盟国および国際社会への影響を最小限に抑えることを目的としています。トランプ政権が進める「エネルギー・ドミナンス(エネルギー主導権)」政策が、安全保障の要として機能していることを強調する形となりました。
米国産原油の輸出加速に向けたタンカーの集中
ホワイトハウスの公表によれば、昨日時点で167隻の原油タンカーが米国を目的地として宣言しており、そのうち103隻の空船が米国産原油を積み込むために米国の港へ向かっています。これらの船舶の中には、1隻あたり約200万ドルの積載能力を持つ超大型原油タンカー(VLCC)が54隻含まれています。
特に欧州旗を掲げるタンカー20隻や、アジア旗の20隻が米国沿岸(ガルフ・オブ・アメリカ)へ集結しており、中東産原油から米国産原油への切り替えが急速に進んでいます。これは、米国のエネルギー供給が中東に依存しない安定的な代替手段として、世界的に認知されていることを示す動きといえます。
過去最高を更新する天然ガスおよび原油の生産実績
米国のエネルギー生産量は記録的な水準に達しており、天然ガス生産量は日量1,185億立方フィート(Bcf/d)という過去最高値を記録しました。この増加傾向は2026年から2027年にかけても継続すると予測されています。また、液化天然ガス(LNG)の年間輸出量は史上初めて1億トンを突破し、エネルギー輸出大国としての地位を不動のものにしています。
原油生産においても日量1,360万バレルという過去最高記録を達成しており、オフショア(沖合)生産も新たな記録を更新しました。現時点での米国の原油生産量はサウジアラビアとロシアの合計を上回り、天然ガス生産量についてもロシア、イラン、中国の合計を凌駕する規模となっています。
連邦地等における掘削許可の拡大とインフラ整備の加速
トランプ政権は、エネルギー開発を促進するために広大な新エリアを開放しており、連邦地および先住民所有地における掘削許可数は前年比55%増となる約6,000件に達しました。これにより、化石燃料の安定的な供給体制が大幅に強化されています。
加えて、複数の新たなLNG輸出ターミナルの建設・認可プロセスを迅速化させることで、グローバルな需要に即応できる体制を整えています。これらの政策は、米国の国内経済を活性化させるだけでなく、地政学的なリスクが生じた際の強力な交渉カードとして、米国のプレゼンスを世界に知らしめています。