トリナ・ソーラー・ジャパン株式会社は、2026年に開催された「PV EXPO 2026(スマートエネルギーWeek)」において、最新のn型i-TOPCon技術を搭載した太陽光発電モジュールや、市場投入を本格化させている系統用蓄電システムを披露したことを発表しました。
同社は、世界の太陽光発電市場をリードする「Vertex(バーテックス)」シリーズの最新ラインナップを展示。高出力・高効率を追求したモジュールに加え、次世代技術として期待されるペロブスカイト-シリコンタンデム太陽電池の研究成果も紹介し、持続可能なエネルギー社会の実現に向けたトータルソリューションを提示したとしています。
高出力n型モジュールと「Elementa」蓄電システムの展開
展示の柱となったのは、独自のn型i-TOPConセル技術を搭載した「Vertex N」シリーズです。大型プロジェクト向けの「Vertex N 720W」シリーズや、屋根置き設置に最適な小型軽量の「Vertex S+」など、多様なニーズに対応する製品群を公開しました。n型技術の採用により、従来のp型モジュールと比較して、低照度時における発電性能の向上や、経年劣化の抑制を実現しています。
また、エネルギーマネジメントの鍵となる系統用蓄電システム「Elementa 2」についても詳細な展示を行いました。高い安全性と長寿命を特徴とするリン酸鉄リチウムイオン電池(LFP)を採用し、系統の安定化や電力取引の最適化を支援するアグリゲーションビジネスへの対応力を強調。太陽光発電と蓄電池を組み合わせた、より柔軟な電力供給体制の構築を提案しています。
次世代技術「ペロブスカイト-シリコンタンデム」への挑戦
同社が研究開発を進めている次世代太陽電池「ペロブスカイト-シリコンタンデム」技術に関する紹介も行われました。この技術は、既存のシリコン太陽電池の上に、異なる光の波長を吸収できるペロブスカイト層を積層することで、単接合のシリコン太陽電池が持つ理論限界効率を大幅に上回ることを目指すものです。
研究段階において、同社は世界トップレベルの光電変換効率を達成しており、将来的な商用化に向けた進捗をアピールしました。この革新的な技術により、設置面積あたりの発電量を飛躍的に増大させ、再生可能エネルギーのさらなるコスト低減と普及に貢献するとしています。
日本市場における垂直統合型ソリューションの提供
トリナ・ソーラーは、単なるパネルメーカーから、蓄電システムや架台(TrinaTracker)を含めた包括的なスマートエネルギーソリューションプロバイダーへの転換を加速させています。日本の複雑な地形や厳しい気象条件に最適化されたシステムを提供し、施工の簡素化や長期的な保守運用の効率化を支援する構えです。
2050年のカーボンニュートラル達成に向け、電力需給の調整や自家消費の拡大が求められる中、同社はグローバルで培った最先端技術と日本国内のサポート体制を融合。確実な投資回収と環境価値の両立を求める国内事業者に対し、最適化されたエネルギーインフラを供給していく意向です。