ヒューリック株式会社、株式会社クリーンエナジーコネクト等の3社は2026年4月17日、オフサイトコーポレートPPAサービスを通じた戦略的な協業を開始したと発表しました。この提携により、ヒューリックグループが使用する電力の脱炭素化を目的として、全国約800カ所にのぼる非FIT(固定価格買取制度に頼らない)小型太陽光発電所を共同で開発・運営するとのことです。
本プロジェクトで開発される発電設備は、合計出力約20MW(メガワット)規模に達する見込みです。クリーンエナジーコネクトが培ってきた太陽光発電所の開発・運用ノウハウで、追加性(Additionality)のある再生可能エネルギーを長期・安定的に確保する体制を整えるとしています。
分散型太陽光発電による国内最大規模の供給体制
今回の協業における最大の特徴は、特定の敷地に大規模な発電所を建設するのではなく、小型の太陽光発電所を約800カ所という膨大な拠点数で分散開発する点にあります。これら全ての設備はFIT制度を利用しない「非FIT」モデルで建設され、生成された電力と環境価値はオフサイトPPA(電力販売契約)を通じて、ヒューリックグループの保有ビルや事業拠点へ供給される仕組みです。
このように小規模拠点を集積させる手法は、土地確保のハードルを下げつつ、系統への負荷を分散させる効果が期待されています。共同事業として発電所の所有・管理を行うことで、ヒューリックグループは自社グループ内でのエネルギー自給率を高め、市場価格の変動に左右されない安定したクリーン電力の調達を実現する方針とのことです。
RE100目標達成に向けた「追加性」の確保
ヒューリックグループは、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄う国際指針「RE100」の達成を掲げています。今回の取り組みは、単なる既存の再エネ証書の購入ではなく、世の中に新たな再エネ電源を生み出す「追加性」を重視したものであり、同グループの環境戦略における中核的な施策として位置付けられています。
一方、クリーンエナジーコネクトにとっては、国内有数の不動産グループとの長期的なパートナーシップを通じて、脱炭素ソリューションのさらなる普及を図る狙いがあります。3社は今後、開発された発電所の効率的な運用・保守に共同で取り組むとともに、エネルギーの地産地消や効率的な電力融通モデルの構築についても検討を進めていく予定です。