三井不動産は1月28日、東京都内の水辺活性化を目的とした新たな舟運プロジェクト「&CRUISE(アンドクルーズ)」を始動すると発表しました。
出典:https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2026/0128/
民間企業による定期航路としては国内で初めて、フル電動旅客船を用いた日本橋・豊洲間の運航を2026年4月から開始する計画です。
環境性能に優れた「ゼロエミッション船」の導入
本プロジェクトで導入されるのは、船名を「Nihonbashi e-LINER(ニホンバシ・イーライナー)」とする2隻のフル電動旅客船です。主機関や発電機などの内燃機関を一切搭載せず、動力源にはリチウムイオン二次電池(東芝製のチタン酸リチウムイオンバッテリー等)を採用しています。
総トン数20トン未満の日本小型船舶検査機構(JCI)管轄の船舶としては国内最大級となる、約300kWhの電池容量を備えているのが特徴です。
航行に必要な電力は再生可能エネルギー由来のものを活用し、アーバンドック ららぽーと豊洲内に設置される給電設備から急速充電を行います。航行中に二酸化炭素(CO2)を排出しない実質ゼロエミッションを実現し、環境負荷の低減を図ります。
都市インフラとしての利便性と有事の対応力
運航ルートは日本橋船着場(中央区防災船着場)と豊洲船着場(ららぽーと豊洲)を結び、片道約20分での航行を予定しています。船体は全長17m、型幅4mで、定員は最大62名(船員含む)です。船内にはフリーWi-Fiやコンセント、車椅子用の昇降機やトイレを完備し、自転車の積載にも対応するなど、通勤や買い物といった日常利用から観光まで幅広いニーズに応える設計となっています。
また、本プロジェクトは平時の移動手段としてだけでなく、災害時の防災インフラとしての役割も担います。停電や陸上交通が寸断された有事の際には、代替移動ルートや物資輸送手段として活用されるほか、船内のリチウムイオン電池からスマートフォン等の電子機器への給電を行うことも想定されています。
将来的なネットワーク拡大と築地エリアへの延伸
三井不動産は今後、2030年代のまちびらきを目指して再開発が進む築地市場跡地周辺への航路延伸も視野に入れています。
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