国土交通省および経済産業省は、2026年4月16日に住宅生産関連団体に対し、住宅建材・設備の安定供給に向けた協力要請を発表しました。中東情勢の悪化に伴い、シンナー等の溶剤をはじめとする原材料の調達が困難となり、資材価格の高騰や供給制限が深刻化している事態を受けた措置です。

断熱材や塗料で最大40%超の値上げ
現在、住宅建築現場では幅広い資材で影響が出ています。断熱材分野では、押出法ポリスチレンフォームやグラスウールが約40%の値上げとなり、発泡樹脂製品にいたっては35%を超える価格改定が打ち出されました。また、壁装材や内装材でも18〜30%程度の価格上昇がみられ、建築コストを大きく押し上げています。
供給面では、メーカー各社が新規受注や見積回答の一時停止に踏み切っています。既存顧客への供給を優先するため、過去の納入実績に応じた出荷制限や大口案件の受注抑制が行われており、設計や積算の段階から支障が生じている状況です。
住宅設備機器の受注停止と納期遅延
設備関連では、システムバスやキッチンの一部商品で新規受注が停止されています。配管材においても、水道管路機器で10%、樹脂管材で5〜20%超、空調用被覆銅管では20%以上の値上げが実施されました。原材料費に加えて物流コストの上昇も重なり、価格改定と供給調整が同時に進行する異例の事態となっています。
政府は「中東情勢に伴う重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース」を設置し、関係行政機関の連携を強化しています。川上側の石油化学企業に対しては、住宅建材等の製造に必要な原材料の安定供給を働きかけるとしています。
施工停滞回避に向けた行政の対応
国土交通省は、建材の納期遅延によって工期が逼迫することを防ぐため、完了検査等の運用の柔軟化を検討しています。住宅生産者に対しても、施主への丁寧な説明や適切な工期設定を求めるなど、現場の混乱を最小限に抑えるための支援を継続する方針です。
出典:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/jyutaku/260416meti_yousei.pdf