中部電力パワーグリッド(中部電力PG)は、2026年4月27日、インドネシア共和国において送配電網の高度化を目的とした2つの事業を同月より開始したことを発表しました。本事業は、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業」の採択を受けたもので、現地の国営電力会社(PLN)と協力して実施されます。日本の先進的な送配電技術を導入することで、現地における電力供給の信頼性向上と脱炭素化の加速を目指すものです。

先進技術による電力インフラの高度化と安定供給の実現
一つ目の事業では、配電自動化システム(DAS)の導入に向けた実証を開始します。これにより、停電発生時の迅速な復旧や事故区間の特定を自動化し、インドネシア国内の電力供給における信頼性を飛躍的に向上させる計画です。また、二つ目の事業として、スマートメーターを含む高度計量システムの導入可能性を検討し、検針業務の効率化とエネルギー管理の最適化を支援する方針としています。
中部電力PGが国内で培った大規模な送配電資産の運用ノウハウや、落雷・災害時の迅速な復旧技術を現地に展開することで、急増する同国の電力需要に対応可能な、強靭な電力インフラの構築を後押しします。これらを通じて、現地の電力事情に合わせた最適な制御技術を提供し、効率的な電力網の構築を多角的に支援していく構えです。
国際機関による融資拡大と日本のインフラ輸出の再活性化
現在、アジア開発銀行(ADB)などの国際機関は、こうした送配電網の高度化技術に対し、グローバルサウス諸国への融資を積極的に進めています。かつて政府が掲げた「質の高いインフラ輸出」の戦略は、一時期の停滞も見られましたが、脱炭素社会への移行が世界的な急務となる中で、再びその重要性が増しています。特にアジア諸国においては、老朽化した既存設備の新設・更新に加え、再生可能エネルギーの導入拡大に耐えうる柔軟な系統運用が求められています。
日本の高度な送配電機器や、電力需給を緻密に制御するシステムインフラは、世界のエネルギー転換を支える鍵として期待されています。国際機関による金融支援の枠組みと、中部電力PGのような国内事業者の卓越した技術力が組み合わさることで、日本のインフラ輸出が再び活発化し、国際市場での存在感を高めていくことが期待されます。
出典:https://powergrid.chuden.co.jp/news/press/1217705_3281.html