東京電力パワーグリッド(PG)は2026年2月2日、保有する株式会社関電工の普通株式について、同社による自己株式の公開買付けに応じる形で売却手続きを実施することを発表しました。今回の売却株数は5,189,200株で、譲渡価額は総額で約287億9,400万円に達します。
第5次総合特別事業計画に基づく資産売却の第1弾
本件は、東京電力グループが掲げる「第5次総合特別事業計画(総特)」に基づき、経営資源の最適化と再建資金の確保を目指した資産売却プロセスの一環です。東京電力グループは、福島第一原子力発電所の事故処理費用や、電力の安定供給に向けた設備投資資金を捻出するため、保有資産の徹底的な見直しを進めています。
今回の関電工株の売却は、計画における「第1弾」と位置づけられています。これまで強固な協力関係にあった持ち分法適用関連会社との資本関係を一部解消し、流動性の高い資金を確保することで、グループ全体の財務基盤を強化する狙いがあります。
今後の第2弾売却により計1,500億円規模の調達へ
東京電力PGは、今回の自社株買いへの応募に続き、第2弾の資産売却を予定しています。具体的には、証券会社を通じた売出し等の手法により、関電工株約2,100万株をさらに対象とする方針です。この追加売却が計画通り進展した場合、第1弾と合わせた累計の調達額は1,500億円弱にまで拡大する見通しです。
この総額は、第5次総特で目標として掲げた資産売却規模の約4分の3をカバーする極めて重要な進捗となります。第1弾は発行体である関電工との相対取引に近い形でしたが、第2弾は市場動向を反映した売却となるため、最終的な調達額の確定が注目されます。
資本関係見直し後も実務面での連携は継続
関電工は、東京電力グループの送配電設備における建設・保守業務を支える極めて重要なパートナー企業です。今回の株式売却によって資本上の結びつきは一部減少するものの、実務における技術協力や施工体制などの協力関係については、今後も変わらず維持していく方針が示されています。
電力システム改革や脱炭素化が進む中、東京電力グループは、限られた経営資源を次世代ネットワークの構築や再生可能エネルギー関連投資へと重点配分していく必要があります。今回の資産売却は、そうした戦略的投資を支えるための重要なステップとして位置づけられています。
出典:https://www.tepco.co.jp/press/release/2026/pdf1/260202j0201.pdf