東急不動産株式会社は2026年2月6日、北海道石狩市にて建設を進めている「石狩再エネデータセンター第1号」において、NTT東日本が提供するIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)の「All-Photonics Network(APN)」を導入すると発表しました。本事業は、石狩市と東京・大手町の間をAPNで結ぶ初の実装事例となる見込みで、2026年8月の導入を予定しています。
本プロジェクトは、東急不動産と株式会社Flower Communicationsが共同出資し、プロジェクトマネジメントを担っています。最大の特徴は、自社グループの発電施設などから供給される再生可能エネルギーを100%活用して運営される点にあります。2024年10月に着工しており、建物自体の竣工は2026年3月を目指しています。
IOWN導入による「ワット・ビット連携」の実現と地方分散の加速
AI需要の急増に伴い、データセンターの消費電力は2050年度までに2022年度比で5倍以上に膨らむと予測されています。現在、電力供給が逼迫する関東・関西圏からデータセンターを地方へ分散させることが国の方針となっており、本事業はその一翼を担うものです。IOWNのAPN技術を活用することで、物理的に離れた石狩と大手町を、あたかも隣接する施設であるかのような「高速・大容量・低遅延」な環境で接続することが可能になります。
これにより、従来の災害復旧(DR)目的の利用だけでなく、GPUを用いた生成AIサービスの提供やデジタルツインの実現、さらにはランサムウェア対策など、高度かつ多様なビジネス用途での活用が期待されています。電力効率の面でも、APN技術は将来的に従来比で100倍の効率化を目指しており、ネットワーク全体の省電力化にも大きく寄与します。
施設の仕様と環境経営への取り組み
「石狩再エネデータセンター第1号」は、延床面積が約11,093平方メートル、受電容量は15MWを備え、計6区画で構成される予定です。東急不動産は「環境先進企業」として、2024年に国内の事業会社として初めて「RE100」の目標達成を認定されるなど、脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させています。
本事業を通じて、地域資源である再生可能エネルギーと最先端の通信基盤を組み合わせることで、持続可能な産業基盤の構築を目指しています。今後は2025年7月に始動した産業まちづくり事業ブランド「GREEN CROSS PARK」とも連携し、さらなる地方創生と経済発展への貢献を図る方針です。
出典:https://www.tokyu-land.co.jp/news/uploads/692abc6a6f9e8d92917bdae2901ae9551d795389.pdf