学校法人河合塾は、2026年4月15日、2028年度入試からの導入が検討されている年内入試における発表を行いました。この調査は、総合型・学校推薦型選抜(通称:年内入試)での面接必須化の方針について、全国の高校および大学の教職員を対象に緊急アンケートを実施したものです。
文部科学省の検討会議では、入試の質を確保する観点から年内入試における面接の必須化が議論されていますが、現場の意識には一定の傾向が見られました。調査結果によると、全体の約7割の教職員が面接の必須化に対して「賛成」または「どちらかといえば賛成」と回答しています。その背景には、学力試験だけでは測れない志願者の適性や意欲を直接確認する必要があるという、教育現場の共通認識があるようです。
賛成意見が多数派も地域間に温度差
一方で、賛成の割合を地域別に見ると、都市部と地方部で差が生じている実態が浮き彫りになりました。特に北関東や甲信越などの地域では賛成派の割合が全体平均を下回るなど、面接必須化に伴う負担増への懸念が反映された形となっています。
面接が必須化されることで、受験生にとっては準備の負担が増えるだけでなく、遠方の大学を受験する際の交通費や宿泊費といった経済的・時間的なコストが課題となります。高校側にとっても、個別指導の時間が膨大になることへの警戒感が、こうした地域的な回答の差に繋がったと推察されます。
選抜の質向上と負担軽減の両立が課題
大学側の視点では、面接を通じて多面的な評価が可能になるメリットがある反面、膨大な数の受験生を公平に評価するための体制整備が急務となります。アンケートでは、面接のオンライン化や評価基準の明確化を求める声も上がっており、制度の全面実施に向けては多くの実務的課題が残されています。
河合塾は、今回の調査結果が今後の入試制度設計における議論の材料になるとしています。年内入試が私立大学を中心に拡大を続ける中で、選抜の質をいかに維持しながら、受験生や高校現場の負担を抑制できるかが、2028年度に向けた大きな焦点となるでしょう。