豪州電力市場運営機関(AEMO)は、最新の需給見通しにおいて、データセンター(DC)による電力需要が2030年までに系統全体の約11%に倍増し、供給力を圧迫するとの予測を発表しました。

これを受け、ニューサウスウェールズ(NSW)州政府は、DCを「重要州インフラ」に指定して開発を加速させる一方、地域のインフラ容量を超えないための新たなガイドラインを提示しています。地元紙の報道によれば、DC建設が集中するシドニー西部の複数の自治体が、送電網の容量限界や冷却による水資源の枯渇を懸念し、新規案件の承認停止を求める事態に発展しています。
AEMOの需要予測と系統への影響
AEMOのレポートは、生成AIの普及に伴うDCの電力消費が、従来の想定を上回るペースで拡大していると指摘しています。この急増は、既存の送電網(グリッド)に対して前例のない負荷となり、適切なインフラ投資や需要管理がなされない場合、地域全体の電力需給バランスを損なう恐れがあるとしています。
州政府の対応とインフラ負担の原則
NSW州政府は、インフラ逼迫を回避するため、DC事業者に対して自らの需要に見合うインフラ費用を負担させる方針を示しています。これは住民の公共料金高騰を防ぐための措置であり、今後の開発承認において、エネルギー効率や節水性能がより厳格に評価されることとなります。