金融庁および東京証券取引所は、2026年4月10日、上場企業の行動指針となる「コーポレートガバナンス・コード」の改訂案を発表しました。
本コードは、企業が株主をはじめ顧客、従業員、地域社会等の利益を踏まえ、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うための仕組みをまとめたものです。平成27年の適用開始以来、平成30年、令和3年に続き、今回が3度目の改訂案の提示となります。
実効性あるガバナンス体制へのアップデート
今回の改訂案は、日本企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をさらに後押しすることを目的としています。現行のコードをベースにしつつ、国内外の投資家からの期待や社会情勢の変化を反映した内容となっており、形式的な順守から実効性のある運用への転換を促すとしています。
具体的な改訂項目には、取締役会の機能発揮やダイバーシティの推進、サステナビリティを巡る課題への対応強化などが含まれています。企業はこれらの原則に基づき、自社の状況に応じた最適なガバナンス体制を構築し、投資家との対話を深めることが求められます。
パブリックコメントの実施と制度の定着
金融庁および東京証券取引所は、今回の改訂案について広く一般から意見を募るパブリックコメントの手続きを開始しました。寄せられた意見を精査した上で、最終的な改訂版を確定させる予定です。
今回の改訂を通じて、企業経営の透明性が一層高まり、資本効率を意識した経営が定着することが期待されています。上場企業は、改訂後のコードの趣旨を深く理解し、説明責任を果たすことで、国内外の資金を呼び込むための基盤を強化することが重要であると考えられています。