住友三井オートサービス、メディパルホールディングス、関西電力の3社は、2026年3月27日、製薬企業のMR(医薬情報担当者)が使用する社用EVの充電インフラを共同利用できる新モデルを発表しました。
この取り組みでは、メディセオの物流拠点である埼玉、名古屋、南大阪の3カ所のALCに、関西電力が展開する法人向けEV充電サービス「カンモビチャージ」を各2基、計6基設置します。6kWの普通充電器を活用し、日中の経路充電スポットとして複数の製薬企業に開放することで、業界共通の課題である充電場所の不足解消を目指しています。
製薬業界では直行直帰の業務形態が多く、ガソリン車に比べ充電に時間を要するEVの導入が普及のボトルネックとなっていました。今回のシェアリングモデルにより、訪問先である物流センターでの滞在時間を活用した効率的なエネルギー補給が可能となります。

カンモビチャージによる採算性と運用の最適化
本事業の核となる「カンモビチャージ」は、初期費用ゼロで導入可能な法人向けスキームであり、専用アプリによる予約・課金システムを備えています。旧一般電気事業者である関西電力が、充電インフラを単なる自社設備としてではなく、シェアリングシステムとして提供することで、インフラの稼働率向上と事業の採算性確保が期待されています。
これまで個別企業が負担していた設置・維持コストを、複数社による共同利用で分散させる手法は、法人のEVシフトを加速させる現実的な解として注目されます。
分散型電源としての統合と地産地消への展望
こうした充電インフラの集積は、将来的に地域全体のエネルギー最適化に寄与する可能性を秘めています。多数の拠点でEVの充放電データが管理されることで、電力需給に応じた調整力としての活用が見えてきます。
これは、1時間単位で再エネ需給を一致させるアワーリーマッチングの実現に向けた一歩とも言えます。地域内の再生可能エネルギーと連携し、EVを移動する蓄電池として一体的に運用することで、エネルギーの地産地消を支える次世代の社会インフラへと進化していくものとしています。