外務省は、2026年4月21日に高市早苗首相とメキシコのシェインバウム大統領による電話会談が行われたことを発表しました。中東情勢の緊迫化に伴いホルムズ海峡の封鎖懸念が強まる中、両首脳は原油を含むエネルギー分野での連携強化を確認しました。

エネルギー調達先の多角化とメキシコの役割
現在、日本の原油輸入はその約9割を中東地域に依存しています。供給網の途絶リスクを回避するため、日本政府は代替調達先の確保を急いでおり、世界第11位(世界シェア約2%)の石油生産量を誇るメキシコを重要な協力相手と位置づけています。
これまでの輸入実績は限定的でしたが、今回の会談を通じて、増産余力のある中南米諸国との連携を深化させる方針です。これにより、中東一辺倒からの脱却とエネルギー供給の安定化を図るとしています。
経済安全保障と重要鉱物のサプライチェーン構築
高市首相は会談の中で、経済安全保障に焦点を当てた新たな対話枠組みの創設を提案しました。特に注目されているのが、半導体製造装置の不可欠な原料となる「蛍石(フローライト)」の供給網です。メキシコは蛍石の生産量で世界第2位の規模を持ち、同国との連携強化は特定の国への供給依存を低減させる戦略的な意義があります。
また、太平洋を経由する輸送ルートは、地政学的なリスクが生じた際にも安定性を維持しやすいという利点があります。両政府は重要鉱物のサプライチェーン強靭化に向けて、具体的な議論を加速させることで一致しました。
8年ぶりの首脳協議による関係深化
日本の首相がメキシコ大統領と本格的な協議を行うのは、2018年以来およそ8年ぶりとなります。自由で開かれた国際秩序の維持や、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)を通じた経済連携についても、引き続き緊密に協力していくことが再確認されました。
出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/la_c/m_ca_c/mx/pageit_000001_02890.html